トラックマネージャーとは?車両・配車計画から収支可視化・労務管理までを一元化するTMSの特徴と導入メリット

トラックマネージャーとは?車両・配車計画から収支可視化・労務管理までを一元化するTMSの特徴と導入メリット ロゴ・サービス画像

運送会社の車両管理、配車計画から請求書発行、ドライバーの労務管理までを一元管理できる業務支援システム。車両ごとの収支のリアルタイム可視化により、収益性改善と経営判断を強力に支援します。

料金モデル
SaaS(月額)
対象規模
中小企業向け
対象業界
物流・倉庫業 製造業 小売・卸売業

トラックマネージャーとは?

トラックマネージャーは、中小規模の運送会社が抱える「車両維持費の不明確さ」「配車・請求業務の属人化」「法令遵守や監査対応への過剰な現場負担」といった課題を一元的に解決するクラウド型TMS(輸配送・配車管理システム)です。ハコベル株式会社が提供しており(旧株式会社Azoopより事業承継)、車両台帳や運転者台帳のデジタル管理から、ドラッグ&ドロップで行える配車計画、請求書・支払明細書の発行、さらには法定12項目のドライバー安全教育までを網羅しています。最大の特徴は、車両1台ごとの売上・燃料費・修理費・保険料などの原価をリアルタイムで集計し、車両別収支を可視化できる点にあります。経営者がデータに基づいた車輌の計画的入れ替えや適切な運賃交渉を行える体制づくりを強力に支援します。

主な機能

車両・整備・監査管理機能

  • 車両情報・整備履歴の集約と期限リマインド
    車検証情報、形状・積載量、車検・3ヶ月点検の期日、リース契約、任意保険、タイヤ交換履歴などを一元化して管理します。期日が近づくとシステム内で自動的にスケジュールが可視化され、更新や点検の漏れを防ぐアラート機能も備えています。
  • OCRを活用した修理請求書の入力代行サービス
    整備会社や修理工場から受領した紙の請求書・明細書をシステム上に専用アップロードするだけで、運営側が作業内容や金額を一覧データ化します。現場管理者が膨大な明細を手入力する負担をなくし、データ蓄積をスムーズに行えます。
  • ペーパーレス監査対応と帳票管理
    車両台帳や点検スケジュール、運転者台帳、安全教育実施記録など、運輸支局の監査時に提出を求められる書類をクラウド上でペーパーレス管理できます。各営業所に赴くことなく本社から一括で保管状況を確認でき、監査準備の手間を削減します。

配車・運行・受発注管理機能

  • 直感的な操作が可能なデジタル配車表
    時間軸やリスト表示、ドライバー軸・車両軸の切り替えに対応し、ホワイトボードやExcel感覚でドラッグ&ドロップによる配車組みが行えます。組み上げた配車結果はワンクリックでドライバーのスマートフォンへ作業指示として送信され、既読・未読状態の確認も可能です。
  • 案件管理と多彩な社内外帳票の出力
    受注情報(案件)の登録において、請負階層や実運送会社、宵積み・混載・中継輸送などの複雑な運用パターンに対応できます。作業指示書、配送依頼書、車番連絡表、実運送管理簿などの帳票をボタン一つで出力できます。
  • デジタコ連携と自動日報作成・勤怠集計
    対応するデジタルタコグラフ(富士通製デジタコ等)からのデータを連携することで、運転日報の自動作成や労働時間の集計が可能です。ドライバーの拘束時間や休息期間を算出し、改善基準告示に沿った労務管理を効率化します。

収支可視化・経営分析機能

  • 車両別・ドライバー別収支のリアルタイム集計
    日々の案件・日報データや、登録された人件費・燃料費・点検修理費・通行料などの原価データを裏側で自動集計します。月次締めを待たずに車両1台単位での売上・コスト・利益率をボタン一つで可視化できます。
  • 分析レポート提供(コスト可視化・戦略インサイト)
    維持コストの年次・月次推移、予算対比モニタリング、高コスト車両の特定などを行えるレポート機能を備えています。蓄積されたデータを多角的に分析し、高額な修繕費が発生している車両の売却や入れ替え時期の判断材料として活用できます。

ドライバー安全教育機能

  • 法定12項目に準拠した安全教育の一元管理
    国土交通省告示第1366号に基づく12項目の安全教育計画表の作成から、スマートフォンやPCを用いた教材配信、受講状況の進捗管理まで対応しています。全国のトラック協会でも導入されている「グッドラーニング!」と連携し、最新の法令改正に対応した動画コンテンツを視聴可能です。
  • 自社独自教材の共有と帳票PDF出力
    自社で発生したヒヤリハット動画やドライブレコーダーの映像、安全会議の議事録などをコンテンツとして配信できます。テストやアンケートの実施・集計に対応し、受講完了後は監査で提出可能な教育記録簿をPDF形式で出力できます。

こんな企業・現場に向いている/向いていない

向いている企業・現場

車両維持費や修繕コストが不透明で、データに基づいた経営判断ができていない運送会社

  • 修繕費や燃費などの原価が把握できず勘や感覚で管理を行っている
    トラックマネージャーを導入することで、燃料費、車検・点検費、部品交換費用、保険料などが車両ごとに紐づけられて自動集計されます。数値化された損益レポートを確認することで、修理費が高騰している車輌の早期特定や入れ替え判断が客観的に行えるようになります。
  • 荷主との運賃交渉に必要な根拠データが存在しない
    コースや車両ごとの正確な原価・収支データが瞬時に算出できるため、採算性の低くなっている案件を特定し、数値を提示した明確な根拠に基づく運賃交渉を実施できます。実際に導入企業において修繕費や車両維持管理の見直しが進み、採算性の改善につながった事例が報告されています。

監査対応やドライバーの安全教育にかかる管理工数を削減したい企業

  • 営業所ごとに紙やExcelで台帳管理をしており監査準備に多大な時間がかかっている
    運転者台帳、車両台帳、点検整備記録、安全教育実施記録などをクラウド上に集約することで、本社から全拠点の管理状況を把握できます。帳票の不備を未然に防ぎ、監査対応の本社工数を大幅に削減(導入企業で最大60%〜70%程度の作業工数・残業時間削減効果)できます。
  • ドライバーを集めた集合研修の調整が難しく残業時間が削減できない
    スマートフォンで受講できるeラーニングシステムを活用することで、ドライバーは荷待ち時間や隙間時間に個別に安全教育を受講可能です。集合教育を設定するための調整作業や時間外手当の発生を抑制できます。

向いていない企業・現場

特定のデジタコメーカー(富士通製以外)との全自動リアルタイム連携を必須とする現場

  • 自社で導入済みの他社製デジタコからの全自動データ同期を前提としている
    トラックマネージャーのデジタコ直接連携は特定の対象機種(富士通製デジタコ)に限られています。他社製デジタコを運用している場合、手作業でのcsv取込や日報入力の補助として活用することになるため、デジタコメーカーに依存しない完全自動連携を最優先事項とする場合は、事前に対象機器の対応状況を十分に検証する必要があります。

類似ツールとの比較

ツール名 特徴 料金 向いている企業
トラックマネージャー 車両ごとの詳細な収支可視化と修理入力代行・法定安全教育(12項目)を強みとするTMS。監査対応から配車・請求まで網羅。 月額85,000円〜(運行管理プラン)/ 月額50,000円〜(監査対応プラン) 車両ごとの原価把握・収支改善を目指す中小運送会社、監査対応や安全教育をペーパーレス化したい企業
ロジックス 運送業特化のクラウド型ERP。案件受注・配車・請求・労務管理を一気通貫で管理し、経営指標を算出。 要問い合わせ 配車から請求・労務管理まで一元化し、自社の経営数値を詳細に算出したい運送事業者
MOVO Vista 荷主・物流事業者間のサプライチェーン可視化プラットフォーム。リアルタイム位置情報やETA(到着予測)の共有に強み。 要問い合わせ 荷主や協力会社との輸送進捗・位置情報の共有や着荷遅延の早期検知を重視する企業
ULTRAFIX 自動配車計算エンジンを搭載し、ドライバーの労働時間や積載効率を加味した配送計画を作成可能なシステム。 要問い合わせ 大量の配車組を自動化・最適化し、配送コスト削減と法令遵守を両立させたい中堅・大手物流企業

自社に最適なツールを選択する際は、管理の「中心軸」をどこに置くかがポイントになります。車両1台ごとの詳細な原価集計(燃料・整備・保険等)や修理請求書の入力代行、法定12項目の安全教育といった車両・労務・監査管理の徹底と収支改善を追求したい場合は、トラックマネージャーが強力な選択肢となります。

一方、自動配車エンジンによる配送ルートや配車組みの高度な自動計算を重視する場合はULTRAFIXが適しており、荷主や協力会社を含めた着荷進捗やトラック動態情報のリアルタイム共有を主目的とする場合はMOVO Vista、運送業務全般の一元化と経営ダッシュボード構築を目指す場合はロジックスといった比較検討が有効です。

料金・プラン・導入方法

トラックマネージャーの料金体系は、導入目的や利用する機能の範囲に応じた月額課金型(SaaS)となっています。利用するプランや車両台数によって料金が変動します。

プラン名 初期費用 月額料金 主な利用機能・備考
監査対応プラン 要問い合わせ 50,000円〜 / 月 車両台帳・ドライバー台帳、修理履歴入力代行、点検/免許更新アラート、事故管理、法定12項目安全教育、収支分析レポート
運行管理プラン 要問い合わせ 85,000円〜 / 月 監査対応プランの全機能 + 受発注管理(案件管理)、デジタル配車表、請求書・支払明細書発行、売上集計、勤怠管理(オプション)など

※上記は基本プランの月額目安です。利用車両台数(台数に応じた従量加算や各種割引・キャンペーン)や追加オプション(デジタコ連携、勤怠管理拡張など)により見積金額が異なります。具体的な初期費用やオプション料金については公式サイトからの問い合わせが必要です。

導入の流れ・期間

トラックマネージャーを導入する際の標準的な手順は以下の通りです。

  1. 問い合わせ・ヒアリング
    公式サイトのフォームより資料請求および相談申し込みを行います。専任担当者が現在の管理手法(紙やExcel、他システム等)や管理車両台数、解決したい課題をヒアリングします。
  2. デモ実演・導入提案・見積もり
    実際の管理画面を使用したデモが行われ、自社の運用に合わせたプラン(監査対応プランまたは運行管理プラン)やカスタマイズ・オプションの選定、見積もりの提示を受けます。
  3. 契約・初期設定
    契約締結後、マスター情報(車両情報、ドライバー情報、荷主・取引先情報など)の登録を実施します。CSVファイルによる一括取り込み機能も活用できます。
  4. 運用支援・立ち上げ伴走
    導入前後の失敗を防ぐため、サポートスタッフが現場のオペレーションに寄り添った運用支援を行います。配車担当者や管理者、ドライバーへの操作レクチャーが実施されます。
  5. 本番稼働・データ活用支援
    日々の配車・運行・点検データの運用を開始します。稼働後も蓄積されたデータを基に、コスト可視化レポートや経営改善に向けた活用のアドバイス・支援を受けることができます。

※問い合わせから本番稼働までの具体的な導入期間は、管理車両台数や登録データの状態、現場の運用設計によって変動するため、要問い合わせとなっています。

導入事例・実績

株式会社啓和運輸

一般雑貨を取り扱い、約1,000台の車両を保有する株式会社啓和運輸では、ドライバーや車両に関する情報を複数のExcelファイルで個別に管理していました。更新情報の同期や営業所間での共有ができず作業負荷が高い点や、車両ごとのコスト集計に膨大な時間がかかる点が課題となっていました。

監査対応プランを導入した結果、ドライバーおよび車両情報の一元管理が実現し、情報共有や台帳更新にかかる作業工数が大幅に圧縮されました。また、情報のアクセス性が劇的に向上したことで、各車両のコスト状況が容易に可視化され、効率的な車両管理体制を確立しました。

松下運輸株式会社

約60台の車両で一般雑貨輸送を手がける松下運輸株式会社では、紙やExcelによる管理を行っていたため、本社と営業所間の情報連携がスムーズにいかない状況がありました。さらに車両の修繕履歴を迅速に参照できず、車両状態を維持するために必要な適正費用が不明確な状態が続いていました。

トラックマネージャーの導入により、車両保険の更新作業などの手続きが迅速化され、原価管理の精度が向上しました。数値に基づくデータ分析を行えるようになったことで、荷主に対する運賃交渉の根拠資料が整ったほか、メンテナンス費用の可視化によって見積額の精査が可能となり、108万円と試算されていた費用を60万円まで適正化することに成功しました。

千南商事株式会社

一般貨物輸送を行い約130台の車両を保有する千南商事株式会社では、車両台数の増加に伴い、1台ごとのコスト傾向を詳細に把握することが困難になっていました。その結果、データではなく管理者や経営者の感覚・過去の経験に基づく判断を行う場面が多くなっていました。

導入後は修理費用や整備履歴が数値として明確に可視化され、客観的なデータに基づいた経営判断ができるようになりました。これにより、メンテナンススケジュールの見直しや、高コスト車両の計画的な入れ替え検討が可能になるなど、数値に裏付けされた予防整備・投資対策を推進しています。

導入前に知っておきたいこと

トラックマネージャーを検討するにあたり、以下の点を確認しておくことが推奨されます。

  • デジタコ連携の対応メーカーの事前確認
    自動で運行日報を作成するデジタコ直接連携機能は、特定の機器(富士通製デジタコ等)が対象となっています。自社で既に導入している他社製デジタコがある場合、直接連携の可否やCSV取込での運用フローについて事前確認が必要です。
  • 入力代行・個別レポート対応の範囲
    修理請求書の入力代行や点検アラート機能が標準提供されていますが、システム内に規定がない個別仕様の会議資料作成や特殊なデータ加工レポートについては、内容によって有料対応となるケースがあります。どこまでが標準サポートに含まれるかを事前に擦り合わせることが大切です。
  • 初期データ登録と現場定着のプロセス
    紙や独自Excelからの移行時には、既存の車両データやドライバー情報の入力整理が必要です。導入前後の伴走サポート体制が用意されていますが、現場の配車担当者や管理者が新しいオペレーションに慣れるまでの準備期間を考慮しておく必要があります。

よくある質問(FAQ)

スマートフォンやタブレットから操作できますか?
はい、クラウド型システムのためWebブラウザを介してPCだけでなくスマートフォンやタブレットからも利用可能です。ドライバーは配車指示の確認や安全教育の講習動画視聴を自身のスマートフォンから行うことができます。
無料トライアルや画面のデモ体験は可能ですか?
画面を使ったデモや導入前の相談を受け付けています。自社の運用に合わせた活用イメージを確認できるよう、専任スタッフが実機デモを交えて説明を行います。詳細は公式サイトより問い合わせが可能です。
修理請求書の入力代行とはどのようなサービスですか?
整備会社等から届いた紙やPDFの修理明細書・請求書をシステム上にアップロードするだけで、作業内容や部品代、工賃などの詳細をデータ化してシステムに反映するサービスです。管理者が入力作業を行う手間を大幅に削減できます。
自社で作成した安全教育用の動画や資料を配信できますか?
可能です。法定12項目の標準コンテンツ(グッドラーニング!連携等)に加え、自社で撮影したドラレコの映像や安全会議の資料・議事録などをアップロードしてドライバーへ配信・テスト実施ができます。
サポート体制や専任の担当者はつきますか?
導入前後の運用定着に向けて専任のサポート部隊が伴走します。システムの初期設定支援だけでなく、業務フローの整理や稼働後のデータ分析レポート活用に関するアドバイスまで一貫して支援する体制が整っています。
最低契約期間や解約条件はどのようになっていますか?
詳しい契約条件や最低利用期間についてはプランや契約形態(車両台数等)によって異なるため、見積もり・申し込み時にハコベル株式会社へ直接問い合わせて確認する必要があります。

参照・出典

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